■オーク【Quercus】
ウイスキーやワインの樽は、北アメリカ産のホワイトオーク、ヨーロッパ産のコモンオーク、セシルオーク、日本産のミズナラなどの樹で作られます。これらの樹は英語ではオークと総称されていますが、その学名がクルエクス(Quercus)ラテン語で美しい樹を意味します。
ブナ科コナラ属のこの樹は、森でもひときわ立派にそびえ立ち、春には青々とした葉を繁らせ、秋にはドングリの実をどっさりとつけ、多くの生き物を養い、また、根元には清冽な水を貯え肥沃な土を作ります。クルエクスのこの限りない恵みを受けてきた人間はこの樹に畏敬の念を抱き、ギリシャやケルトの古人は神の樹として大切にしてきました。
サントリーの樽もオークの恵みの一つ。樽の役目をおえた材は家具材の「ウイスキーオーク」として進化し、新しい命を与えられます。
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■なぜ、樽材には柾目板が使われるの?
幹の上下に走る道管も、木の中心(髄)から周囲に広がる何本もの白線状の放射組織も、かつて養分を送った管。大袈裟にいえば空の管です。柾目板はこの筒の出口が表面に出ないよう木取りした板。樽の内側でウイスキーと接する面が柾目面となりますから、側板と側板の接する正直面、および樽の木口面に出てくる空の筒はウイスキーと接触せず、漏れない樽ができるのです。

■ホワイトオークの一般的特性
オークの木は漏れにくく、適度な硬さを持ち、耐久性にすぐれ、収縮率が小さいので、樽だけでなく高級家具にも使用されています。
■チローズ【Tyloses】
漏れにくさの秘密には、道管にチローズ(Tyloses)が充満していることもあげられます。これにより、漏れにくくする働きに加え腐朽菌の侵入を防いで腐りにくくします。チローズは道管の周囲の柔組織が道管に膨出したものでキシローズとグルコースなど糖分の含有量が多い化学成分です。 |